英語を身につけるために最も重要なのは、英単語を勉強することです。
英語の勉強というと、英単語意外にも、文法や慣用句、リスニングなど、様々な勉強が求められますが、英単語は基礎の勉強になります。
ひとことで英単語を勉強するといっても、暗記がメインの勉強方法になるため苦手な方も多くいることでしょう。
英単語を多く覚えることが、実践的な英会話でどう活かされるのかわからない方もいるかと思います。
また、英単語の勉強はつまらなく感じるかもしれません。
そこで、ここでは英単語を英会話で活かせるような正しい勉強方法や勉強のポイント、効率のよい勉強方法についてご紹介します。
1.英単語のテキストは音声CDが付属しているものを
英単語を覚える際は発音が重要になってきます。
発音を正しく覚えなければ、文字で覚えても英会話では役に立たないからです。
また、目で見て、耳で聞いて、という2通りのアプローチから英単語を勉強するほうが効率的に覚えることができます。
だた目で見て、文字で英単語を追っているだけだと、時間をかけていても、実際は頭に入っていないことが多いのです。結果、時間の無駄になってしまいます。
音声を聞ける場所にいるときは、なるべく付属のCDを聞いて自分で英単語を口にだして音で覚えるようにしましょう。
声をだせない場所にいる場合、心の中で英単語を発音してみるだけでもただ見て覚えるよりもより効率的に覚えることができます。
英単語を書いて覚えるのはおすすめしません
学生時代、英単語を覚えるために何度も紙に一生懸命書き出す、という勉強方法をやっていた方も多いのではないでしょうか。
こうして何度も書くことで覚えるというのが今までは一般的な勉強方法でもありました。
しかし、この「書いて覚える」勉強方法は実際は非効率な勉強方法と言えるのです。
私たちにとって身近な「漢字」を例にとって考えてみましょう。
書くことができる漢字と読むことができる漢字では、後者のほうが圧倒的に多いと思います。
つまり、書くことというのは読むことよりハードルが高いのです。逆に、読めない漢字は書くこともできないと言えます。
英単語についてもこれと同じことが言え、読む前に英単語のスペルを書いて覚えようとすることは正しい勉強方法ではありません。
まずは、英単語を正しく読めるようになって、それから書いて覚える勉強をしましょう。
2.英単語の正しい暗記方法
英単語の正しい暗記方法を順を追ってご説明します。
はじめに、覚えたい英単語の正しい発音を耳で聞きましょう。そして、声に出して読んでみるのです。
単語のスペルを覚えるのはその後です。
単語のスペルを覚えることよりも、正しい発音でその英単語が読め、そしてその日本語の意味が分かるようになることが大切です。
それまではスペルは間違えてもいいのです。正しく書けるということは、まだここでは重要ではありません。
耳で正しい発音を聞き、声に出して自分で読む。そして日本語の意味を理解する。
この工程を繰り返すことにより、英単語を覚えられるようになってきます。
反復することで記憶が定着します
覚える学習というのは繰り返し、反復学習を行うことが重要です。
テストの一夜漬けのように覚えることを短い時間で詰め込んでもその場しのぎなだけで、記憶として定着することはできません。
時間がたつと忘れてしまうものがほとんどなのです。
英語の単語学習に限らず、暗記が必要な学習に対してこの反復学習が有効になります。
繰り返し、反復学習を行うことによって英単語を確実に身につけましょう。
1日の達成目標は決めないほうがよい
今日は英単語をいくつ覚える、などと達成目標を立てて英単語の暗記に取り組むことはあまり効率のいい方法とは言えません。
一見、この方法はいい方法のように思えますが、ノルマを立てる方法だと1日の目標単語数をこなすことがメインになってしまい、覚えた単語を次から次へと忘れていく可能性があります。
また、仮に1日10個を覚えたとすると、100日かかっても1000個にしかならず、100日目には1日目に覚えた英単語のいくつを思い出すことができるでしょうか。
これでは時間がいくらあっても足りず、英会話で覚えた英単語を活かすことができません。
3.反復学習の正しいやり方
それではどのように反復学習をやっていけばいいのでしょうか。
1回に10個程度の英語を繰り返し覚え、次の日にまた新しい単語で同じように繰り返し覚える、というやり方は非効率です。
まずは、1回にざっとたくさんの英単語を口に出して読みましょう。
正しい発音を付属のCDなどで耳で聞いて、実際に自分で発音する、これをくる日もくる日も繰り返すことにより、だんだんと覚えられる英単語が増えていくようになるのです。
1日で完璧に覚えようとするのではなく、1日1日の積み重ねが、長期的に英単語を覚えるには重要になります。
長期的に身につけた英単語は実際の英会話のときに活かすことができるようになるでしょう。
記憶の種類と学習方法
短期間しか保存されない記憶を「短期記憶」といい、長期的に保存され、思い出したいときに思い出せる記憶を「長期記憶」といいます。
記憶の種類はだいたいこの2つに分類されます。
短期記憶の期間は長くても一週間程度で、時間がたった物事は思い出すことができません。
英会話のときに実践で使える英単語を覚えるにはこの長期記憶を身につけることが必要になってきます。
記憶は短期記憶から長期記憶へと移りかわっていきます。
このときに脳内で長期記憶に保存が必要だと判断された情報だけが、長期記憶へと移行するのですが、この判断は繰り返し脳に入ってきた情報かどうかという点が移行の重要なポイントになります。
反復学習を繰り返すことにより、脳が長期的に覚えておく必要のある情報だと判断して長期記憶に移行するようになるので、この点からも繰り返し、反復学習を行うことが大切だと言えます。
1日ごとの復讐を繰り返しましょう
私たちの記憶は、記憶後1時間経つと半分程度になり、1日経つと74%を忘れ、1週間後に77%、1ヵ月経つと実に79%を忘れてしまいます。
これは、心理学者であるエビングハウスが提唱した「忘却曲線」に基づいています。
このことより、記憶した大半の割合は1日で失われてしまうということが言えます。
この短期間で失われてしまった部分が短期記憶で、失われずに残った記憶が長期記憶ということになります。
1日で多くの記憶したことを忘れてしまうのであれば、そのタイミングで復習をし、また脳にインプットしてあげることが大事なのです。
つまり、1日おきに復習を繰り返すことで記憶の定着を図ることができます。
そして何度か1日おきの復讐を実施したあとは長期記憶を増やすために、復習のタイミングを1日おきから3日ごと、1週間ごと、1ヵ月ごと…と延ばしていくようにします。
こうすることで、短期記憶を長期記憶へと移行することが可能になるのです。
重要なのは基本的な英単語
基本的な英単語ができていないうちから難しい英単語を覚えるのは得策じゃありません。
英会話のなかで頻用されるのは難しい英単語ではなく、基本的な英単語だからです。
まずは、基本的な英単語をしっかりおさえて、その後に難しい英単語を覚えるようにしましょう。
英会話で重要な英語は高校生までに学習する英単語がほとんど
英単語を覚える際に、無理に難しいテキストを使用する必要はありません。
なぜなら、英会話で重要な英単語のほとんどは高校生までに学習する英単語の中に入っているからです。
母国語として英語を話すひとの場合、知っている英単語の数は25000~30000語で、第二言語として英語を話す人の場合だと、知っている英単語の数は2000から10000語と考えられています。
私たちは高校卒業までで約4000語の英単語を学びます。
よって、第二言語として英会話を話すのに、高校生までの英単語をしっかり覚えておけば十分対応できるということが言えます。
自分の知らない英単語がいっぱい載った、難しいテキストを選ぶのではなくある程度すでに知っている単語が載っているテキストを英単語の学習に使用するようにしましょう。
全く知らない英単語ばかりが並べられたテキストよりは、
学習も楽しんでできるので長続きするでしょう。
勉強を長く続けられる秘訣は楽しむこと
楽しんで英語を勉強しなければ、勉強は長続きしません。
「楽しい」という感情が短期記憶を長期記憶へと移行させやすくします。
長く英語の勉強を続けていくためにも、楽しんで英語を勉強しましょう。
最後に
いくら勉強しても英語が上達しない、英単語が覚えられないという方はご自身の英語の勉強方法を今一度見直してみてください。
効率の良い、正しい勉強方法で英語を勉強すれば、ほとんどの場合、英語は上達します。
逆に、効率的でない、間違った方法だとどんなに時間をかけても英語は身につきません。
なかなか英語が上達しないとお悩みの方は、勉強方法を見直し、改善してみましょう。