英語の試験には様々な種類があり、一般的によく知られている試験ですと英検、TOEIC、TOEFLなどがあげられます。
これらの試験のほかにも、書店などを覗いてみると数多くの試験の参考書や過去問が並べてあり、どの英語の試験を受けるべきなのかわからなくなってしまいます。
そこで、この記事では就職や留学に役立つ英語の試験について、目的ごとの試験概要をご説明します。
どのような目的で英語の試験を受けるのかを考えましょう
英語の試験受けることで得られるメリットは大きく、3つあります。
自分の英語力を証明できる
英語の試験を受けることにより、
具体的に自分がどれほどの英語力があるのかを証明することができます。
履歴書などに記入する際も、TOEICのスコア等を記入するほうが
相手も客観的に英語力を判断しやすいのです。
また、英語の試験のほとんどは、リスニング、スピーキング、
リーディング、ライティングの4構成となっており、
それらの点数から自分の苦手とする部分がどこなのかも明確になります。
就職や留学で活かすことができる
英語力を求めている企業によっては、英語の試験のスコアが大きな基準になり、企業によっては、何点以上・何級以上などと入社の条件を課しているところもあります。
就職で英語の試験結果を利用する際は、「半年以内の点数」など条件がある場合があるのでご注意ください。
海外留学の際にも、これらの英語の試験の点数を英語力の証明として提出を求められることがあります。
就職ではTOEICが求められることが多いですが、留学ではより学問的なTOEFLやIELTSを求められることが多いです。
就職や留学で利用する際には、自分に必要な試験の出題傾向を把握し、試験対策を行うようにしましょう。
英語の上達につながる
自分の英語力を確認するために英語の試験を受けてみるのもよいでしょう。
英語の試験はリスニング、スピーキング、リーディング、ライティングが万遍なく出題されますので、総合的に自分の英語力を上達させることができます。
また、試験日を目標に勉強していくことになるので継続した計画性のある勉強スケジュールを組むことができます。
定期的に英語の試験を受験し、目標スコアを決めて勉強するモチベーションにしましょう。
有名な英語の試験
たくさんの英語の試験が存在しますが、なかでも有名で就職や留学に役立つ英語の試験をご紹介します。
英検
英検は英語の試験のなかで最もよく知られている試験ではないでしょうか。
英検は全部で7つの階級があり、4級と5級はリーディングとリスニング、3級以上からリーディングとリスニングに加え、ライティング、スピーキングの試験も実施されます。
年に3回実施され、受験会場である全国の会場には子どもから大人まで毎年300万人以上の受験者が訪れます。
日常生活や学校、仕事などの場面から幅広く出題されるので、総合的な英語力を計る試験としてはバランスのよい試験です。
難易度も中学生程度のレベルのものからになるので、英語力に自信のない方でも挑戦してみてはいかがでしょうか。
また、受験した級の合否だけでなく、「CEFR」という国際基準対応の点数も知ることができます。
名称:実用英語技能検定
主催:公益財団法人 日本英語検定協会
開催時期・場所:年3回・全国
回答方式:マークシート・記述・面接
結果:7つの級の合否とスコア
主な活用先:大学入試・就活・留学準備
公式サイト:http://www.eiken.or.jp/
TOEIC
TOEICは世界共通の英語の試験で、ビジネスにおけるコミュニケーションの英語力をはかる指標として、国内では就職・転職の際に役立つ試験になっています。
TOEICには「TOEIC Listening & Reading Test」や「TOEIC Speaking & Writing Test」のほか全部で5種類があるのですが、私たちがよく聞くTOEICは一般的に「TOEIC Listening & Reading Test」を指します。
リスニングとリーディングからすべて英語出題され、回答形式はマークシートです。年に10回全国の会場で実施され、結果は点数ででます。
TOEICの試験対策は公式の問題集を使用するとよいでしょう。
700点以上の点数がひとつの目安になっていて、就職や転職活動の際にはこの点数をクリアしていることが求められます。
正式名称:TOEIC Listening & Reading Test
主催:一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
開催時期・場所:年10回・全国
回答方式:マークシート
結果:スコア
主な活用先:日本国内やアジアでの就職
公式サイト https://www.iibc-global.org/toeic.html
TOEFL iBT
TOEFL iBTとは海外留学の際に求められることが多い試験で、大学で講義を受けるのに必要な英語力をはかる試験になります。
そのため、出題用語も学術的なものが多く、難易度は難しくなっています。
海外留学の願書を出す際にTOEFLの点数が必要となる場合があるので、海外留学を決めたらすぐにTOEFLの試験対策を行いましょう。
リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングのすべての分野から出題され、回答者はすべてコンピューターでの回答です。
毎月全国の会場で実施され、TOEFL iBTの結果はアメリカやカナダの大学などの教育機関で採用されています。
名称:TOEFL iBT テスト
主催:ETS(Educational Testing Service)
開催時期・場所:毎月・全国
回答方式:コンピューター入力
結果:スコア
主な活用先:留学
公式サイト https://www.cieej.or.jp/toefl/index.html
IELTS
IELTSは留学や移住の際に求められることが多い試験で、日常生活を中心として出題される「ジェネラル・トレーニング・モジュール」と、留学向けの内容が出題される「アカデミック・モジュール」の2種類があります。
どちらの試験が必要なのかを調べて、各々に応じた試験対策勉強をしましょう。
両方ともリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングのすべての分野から出題され、全国15都市で行われていますが、実施頻度は会場によって異なります。
名称:International English Language Testing System(IELTS)
主催:British Council
開催時期・場所:会場により異なる・全国
回答方式:筆記・面接
結果:スコア
主な活用先:留学・移住・海外研修
公式サイト http://www.eiken.or.jp/ielts/
ケンブリッジ英語検定
ケンブリッジ英語検定はその名の通り、イギリスのケンブリッジ大学が実施している英語検定試験です。
日本ではあまり聞き馴染みがないですが、イギリスをはじめとするヨーロッパでは信頼の高い英語試験となっているので、イギリスなどで留学や就職を考えている方におすすめの英語試験です。
英語力の国際基準「CEFR」に基づいて作られている試験ですので、海外で通用する英語力も身につけることができます。
ケンブリッジ英語検定はレベルや目的ごとに試験がありますが、一般的なのは「Main Suite」という5つのレベルに分かれたもので、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングから出題され、受験者は筆記と面接で答えます。
学生向けに教育機関が実施しており、希望をすれば一般の人も受験することが可能ですが、実施している会場が地方では少ないため公式サイトでしっかり確認して受験するようにしてください。
名称:ケンブリッジ英語検定
主催:ケンブリッジ大学英語検定機構
開催時期・場所:会場により異なる・地域の試験センター
回答方式:筆記・面接
結果:合否およびスコア
主な活用先:留学・移住・海外就職
公式サイト https://www.cambridgeenglish.org/jp/
まとめ
英語の試験を受験していると留学や就職の際に活かすことができますが、それだけでなく、英語の勉強をしている人にとっても英語力を上達させるモチベーションになります。
英語の試験にはたくさんの種類や難易度があり、何を受験すればよいか迷う方も多いと思いますが、日本国内で就職などに役立てる場合はTOEICや英検を、海外留学や海外就職などに役立てる場合はIELTSやケンブリッジ英語検定などを受験することをおすすめします。
なかには難易度が高い試験もありますが、毎日継続して英語の勉強を続けていけば着実に英語力は身につき、目標とするスコアに到達することが可能になるでしょう。