日本人は他の国の人と比べ、英語の上達が遅いと考えられていますが、近年では、日本でも英語の教育に力を入れるようになりました。
特にスピーキング力を身につけることは重要で、スピーキングの学習方法のひとつとして「フォニックス」という学習方法が活用されはじめています。
フォニックスは英語の発音の学習方法のことです。ここでは、フォニックスを学習に取りいれることのメリットなどについてご説明致します。
フォニックスとは
フォニックスは「英語の発音の学習方法」のことで、英語圏に住むネイティブの子どもたちの学習方法として取りいれられています。
子どもたちは読み書きを習う前に、このフォニックスという学習方法で英語の発音を身につけるのです。
フォニックスは、これから英語の勉強をはじめる方や正しい発音を身につけたい、自分の発音のクセを正したいという方に是非実施していただきたい学習方法です。
ネイティブの子どもたちもフォニックスという学習方法で発音を学んでいるので、この方法を学習に取りいれれば、私たちもネイティブのような発音を身につけることができます。
フォニックスと発音記号の違い
英単語帳や英語の辞書などを見ていると、横に発音記号が書かれているのを誰しも一度は目にしたことがあるでしょう。
この発音記号は、大きく分けて単音母音12個、二重母音8個、子音24個と3種類にわかれ、合計44個の記号があります。
もちろんこの発音記号を覚えることで正しい発音を身につけることはできるのですが、フォニックスは発音記号よりももっと細かく分かれているのでより細かく発音の違いを理解して覚えていくことが可能になるのです。
発音記号よりもフォニックスが細かく分かれているという点で、発音記号を覚えるよりもっと大変かもしれません。
しかし、フォニックスは大変な思いをしてでも覚える価値のある学習方法なのです。
フォニックスを学ぶメリット
正しい英語の発音を身につけることができる
日本人は英語を発音するとき、どうしてもカタカナ英語になってしまいがちです。
これは、英単語を覚えるときにカタカナに置き換えて読みを書いたり、頭の中でカタカナ英語に変換してしまっていることが多いからです。
このような学習方法ではいつまででも正しい英語の発音を身につけることはできません。
フォニックスを学ぶことにより、単語同士の音を繋げて発音するようなネイティブの発音を身につけることができるようになります。
知らない単語でも見ただけで発音を予測できるようになる
発音記号の場合は、発音記号を覚えると発音がわかるようになりますが、発音記号がないとその単語がどのような発音をするのかわかりません。
結局、辞書などに書かれてある発音記号を調べて読む必要があるのです。
一方、フォニックスで発音方法を学習すると、知らない単語でもその単語の音の組み合わせを考えることにより、どのような発音をすればいいか予測できるようになります。
これはフォニックスで発音を学習するメリットなのです。
発音から単語のスペルを予測できるようになる
単語を見て発音を予測することができるようになるのもそうですが、逆に発音から単語のスペルを予測できるようになるのです。
これにより、スペルのわからない知らない単語でも、音を聞いてスペルを予測できるようになるのでリスニング力だけでなく英語の語彙力を高めることができます。
語彙力を高めることで読解力も向上する
発音を聞くことにより語彙力が向上すれば、長い英語の文章でも出てくる単語を知っていることにより文章の意味がわかるようになり、結果として読解力も向上していきます。
フォニックスの仕組み
私たちが通常「A=エー」、「B=ビー」、「C=シー」、「D=ディー」という音で読んでいる読み方は「アルファベット読み」と言われるものです。
一方、フォニックスでは「フォニックス読み」という読み方を学習します。
フォニックス読みでは「A=ア」、「B=ブ」、「C=クッ」、「D=ドゥ」という音になるのです。
例えば「map」という単語を例にとってご説明すると、このときの「a」の音は「ア」になりますよね。決して「エー」という音ではないはずです。
このように、英語の音の組み合わせを区切って、フォニックス読みで音を繋げて読むことで正しい発音を覚えていくのです。